ポケモン

対戦が強くなりたい人へ。


よく、「〜(ポケモン名)の技構成は○○で、性格は××で努力値は△△でいいですか?」的な書き込みを今も昔もデックスや色んな掲示板でみますが、その質問の仕方はおかしいです。
こんな質問に答えてくれる人は、あまり強くないレベルの人か余程親切な人かのどちらかです。
それはどうしてだと思いますか?


例えば、物理ボーマンダを使いたくて、構成と努力値
「ドラゴンクロー・つばめがえし・りゅうのまい・ほのおのキバ」(ヤチェの実)
意地っ張り、HP4、攻撃252、素早さ252
と、漠然と技、性格、努力値を考えるとします。
ここでいきなり掲示板に書き込んでこの構成が強いかどうか聞いてもあまり意味がありません。
何故なら、自分でこの構成がどこまで誰に何が出来るのかを自分でもまだ理解できていないし、他者は尚更この構成にした意味を理解できていないからです。


もしこの努力値と性格と構成だけを書いて、「これでいいですか?」と質問して回答が返ってきたとして、
「つばめがえしは要りません、ストーンエッジがオススメですよ」などと返された場合、それは答えてきてくれた人が何も考えずに自分が使っていて強い構成を書いているとか、他の人の話や掲示板の流れを汲んで要っている程度の事です。
もしかしたら質問者のパーティーヘラクロスに弱いからボーマンダにツバメ返しを入れているのかもしれないし(ヘラは飛行4倍弱点)、何か必中技ではいけないといけない理由があるかもしれません。
そのあたりの詳しい状況を回答側は理解していないのにアドバイスしているあたり、あまり回答者も深く考えていないのでしょう。
このボーマンダで何がしたいのか、どうしてボーマンダをパーティーに選んだのかを一番分かっているのは貴方自身のはずです。


努力値にも技構成にも、個体値粘りにも全てに理由があります。
まずは6体のパーティー全ての種族と技構成と努力値持ち物etcと、そのポケモンの役割を決めて頭の中で仮想パーティーを構築しましょう。
自分がどうしてその技構成を選択しようと思ったのか考えて、その目的が果たせるのかダメージ計算して調べてみましょう。
その努力値で何にどれだけ与えられてどれだけ耐えられるのか、ダメージ計算をしましょう。
自分が育てたいと思ったポケモンの攻撃と防御の様々なシチュエーションを想定してダメージ計算をしましょう。全てそこからです。


上のボーマンダの例の続きですが、HP防御252振り+防御補正の浮遊ドータクン相手に、
意地っ張りで特攻0振りの大文字と攻撃252振り+性格補正を受け、竜の舞を1度した炎のキバでは、実は殆どダメージに変わりはありません。むしろ若干ですが大文字のほうがダメージが高いです。
大文字だと4割強の確率で2発で防御特化ドータクン落とせるので、交換読みで当てるリターンを考えたら、物理特化であっても大文字の方が炎のキバより使えるかもしれません。
そういう事は計算しないと分かりません。
ドラゴンクローは何回積めば誰を何発で倒せるのか、など細かく計算して頭の中に入れておけば対戦中の無駄な博打を減らせます。
防御面にしても、ヤチェの実を持っていてもグレイシアの冷凍ビームを耐えられるのかどうか、マニューラの礫でどの程度もっていかれるのか、ヘラクロスの拘り雪崩を威嚇で受ければ耐えられるのか、などなど色々計算すべき事があります。
個体値を粘るときも漠然と理想個体を定めてそれに向かうのではなく、「この数値以上の個体であれば努力値を振らなくても〜を確定で耐える」等の事前知識を持って孵化したほうがいいです。


「〜(ポケモン名)の技構成は○○で、性格は××で努力値は△△でいいですか?」というのは、もっと具体的に、
「想定した相手の何を何発耐えて何を○○(技名)で何発で落とせて素早さに□振った〜(ポケモン名)を抜けるように調整したけど、これって強いですか?」
とまで聞かないと、極めて他力本願だし、あまり意味のない質問なのです。